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2010年12月01日 【セミナー・シンポジウム・講座,更新情報】

EU共同大学院プレセミナー 『欧州人権裁判所の裁判管轄および移行期のラトヴィアに関する司法手続』を開催いたしました

 このたび、ドイツ連邦共和国ハイデルベルク市はマックス=プランク比較公法・国際法研究所よりインガ・シュヴァルカ研究員を招き、2010年10月28日に「欧州人権裁判所の裁判管轄および移行期のラトヴィアに関する司法手続」と題して、一橋大学・慶應義塾大学戦略的大学連携支援事業「EU共同大学院プレセミナー」を開催した。

周知のように、EUは環境・人道分野における世界の強力な牽引車として、積極的にユーロ・スタンダード(欧州発の世界基準)の形成に取り組んできた。そのなかで欧州人権裁判所(ECtHR)は、EUに直属する組織ではないが、これと密接な関係に立つ国際機関として、いまや現代世界の人権保障を語る上で欠かせない存在となっている。このECtHRはどのような歴史的背景のもとで設置され、どのような裁判管轄をもち、どのような訴訟手続を行っているのだろうか。また、2004年のEU拡大では、ソヴィエト連邦から独立したバルト三国ならびに中東欧圏の旧社会主義諸国が加盟を果たしたことで、ECtHRは体制転換を伴った移行期の諸国家をめぐる多数の紛争の解決を迫られることになった。この困難な政治的・法的諸問題に対して、ECtHRはどのように対処してきたのだろうか。

ラトヴィア国籍を有し、ECtHRで3年間の実務経験を有するシュヴァルカ氏は、まさに今回のテーマを論ずるに最も相応しい経歴の持ち主であったといえよう。講演の前半部分では、EctHRの組織論が現場ならでは知見を交えつつ解説され、後半部分では、近年の「コノノフ対ラトビア事件」を題材として移行期の諸国家をめぐるECtHRの法的判断とその政治的・法的インパクトが分析された。体制転換という極めて政治的な問題に対しても人権保障の角度から法的に踏み込んだ判断を大胆に下していくECtHRの姿勢と、それを支える諸々の制度的保障は、人道分野における日本の国際貢献のあり方を考える上で示唆するところが大きく、非常に感銘深い講演会であった。


 当日の様子

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